その間で [その他いろいろ]
相変わらず空を見上げている。
夕方の空が多い。
慌ただしい一日の締めくくり。
必死に自転車を漕いで、信号で止まると、深いため息をついて空を見上げる。
買い物の帰りに、お店を出て自転車置き場まで歩く間に空を見上げる。
父の病院は面会が自粛ということで行けなくなったが、空を見ているとなぜか心は平安になる。
ほとんど目を開けることがない父は、廊下側のベッドに寝ていて、窓の外を見ることはできない。
明るい陽がさすときも、暗く雨音の響く日も、静かに寝ているだろう。
空がどんなに青くても、雲がどんなに美しく流れていても、夕方の空の白い薄い月も、その目で見ることはないけれど、父の心の中にはその全てがあるだろう。
私がどうしてこんなに空が好きなのか。わからないけれど、同じ町に住むようになって、父と出かけるときはいつも空を見上げてはともに感動したものだ。
下を見ると父の大好きな小さな花々が咲いている。
上を見ると天が開けている。
その間で生きている。
2020-03-09 11:59
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