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秋の夕焼け [家族の事]

一週間が過ぎて行く。毎日、父の介護をしながら過ごしている。決まったことを決まったように、手順を踏んで進めて行く。父が几帳面で、きちんとするのが好きだから。

でも、すべてのことは思い通りには行かないもの。体調やアクシデント。様々なことによって予定は変わり、手順は乱れる。デイサービスのお迎えの時間が迫っていても急げば父の心も穏やかではなくなる。

手順の通り行っても良し、いかなくても何とかなるものだ。上手くスムーズにいくことばかりが良いことではないのだと、この年にしてようやくわかって来た。

待つこと(無駄な時間と思える時を過ごすこと)

手を出さないところ(手順良くいかなくても意味を見いだすこと)

手伝わせてもらうところ(助けるのではなく共同作業)

介護者は私一人ではないと知ること(母の思いを知ること)


父の介護の生活が始まって、諦めなくてはならないこと等も増えて来たけれど、多分それはしてもしなくても良いこと、あるいはあってもなくても良いことなのだろう。


冬が来る。

寒い北海道で、秋に入ると両親と一緒に家族みんなで冬支度をした。窓にビニールを張り、それぞれの部屋のストーブの煙突を掃除し、裏の小屋にはストーブの燃料の糠を積み、薪を割り、薪を切り、薪を積む。手伝いにしか過ぎなかったけれど、長く長く続く冬のために、そうしてゆっくりと心を注いで準備をし、やがて音もなく訪れる冬を迎える。

冬は理不尽な寒さと大雪とともにやってくる。もうそれは、避けることも逃げることも出来ないのだ。


多分老いるということもそうなのかもしれない。

夜寝る前に静かに祈る父のそばに座りながら、やがて訪れる自らの老いを思わされた。



西の空の十字架2.JPG



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