長のお休み [家族の事]
長い長いお休み。
前回ブログを書いてから一体どれくらいの時間が経ったのだろう。
状況は大変化した。
母は退院のない入院生活に入った。
白血病と膀胱癌、どちらも手術も抗がん剤の治療もできない年齢と体力。
緩和病棟に入り、対処療法で過ごしている。
一人部屋では寂しいと言って大部屋に入ったが、ほかのベッドの方々は話すことも歩くことも出来ず、胃ろうして全て看護師の介護によっている。
母だけが、真っ白の顔をしながらよろよろと自力でトイレに行き、自分で食事をなんとか食べている。毎日尼崎の妹が顔を出し、洗濯物や必要なもののお世話をしている。私も訪ねては、昔話をしたり、窓の外を遠く飛ぶ飛行機の離着陸を一緒に見ては「健気で涙が出る」という母と笑いあう。
父は寝たきりで全介護の状態のままアパートに一人になる。
ということで、四人の姉妹が代わる代わる泊まり込みでお世話をしている。
それでも、週三回のデイサービスや、月一回か二回のショートステイに助けられている。父も、ショートに行ってはリハビリの余韻で帰ってからも足を動かしたり、覚醒して目を開けて受け答えをしっかりしたりして嬉しい。
夫が検診で心臓に問題があることがわかり、専門病院に行ってカテーテル検査をしたり薬が処方されたり。精密検査も進められて、難病指定が出るかもしれないなどと脅かされたが、とりあえずはそのまま。夫婦共々お互いに労わりあって(笑)過ごしている。
父の介護の間は、両親のアパートに泊まり込みになるので、夫は食器の洗い物、洗濯物など細々と自分からしてくれるようになった。
かつての私はその事が自分の怠惰のせいのようで耐えきれず(苦笑)無理をしても頑張って自分でやったものだが、いまは時間的にも体力的にも助けてもらわなくては出来ないことばかり。
そんなこんなでブログを書く時間もなかったし、書けなかった。
いつかこの時は過ぎて行き、懐かしく寂しく悲しく思い出す時が来る。
それは必ず来るのだ。
この日々をなぞりながら、涙を流す時も来るだろう。
だからこそ今を大切に過ごしたい。
かけがえのない時をそのように思いながら過ごしたいと思う。
関東の妹が来てくれて、北でのお仕事がある私たちを送り出してくれた。
幼い日の友人宅は朽ち果てて、主人の居場所もわからないが懐かしい花は咲く。
砕氷船の出る川の河口近く。暮れゆく秋の空を見上げる。
そして雁が渡って行くのだ。
2019-10-19 21:27
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